前回は、Claude Codeとの基本的な対話の流れと、良い指示の出し方を確認しました。第3回では、Claude Codeにファイルの読み書きやコード編集を実際に任せる方法を見ていきます。
Claude Codeが使う「道具」の考え方
Claude Codeは、指示を実行するために、いくつかの専用ツールを使い分けています。利用者が直接意識する必要はありませんが、仕組みを知っておくと、なぜそのような動きをするのかが理解しやすくなります。
- ファイル検索: ファイル名やフォルダ構成から、目的のファイルを探す
- 内容検索: ファイルの中身を検索して、特定の関数や文字列がどこにあるかを調べる
- ファイル読み込み: 見つけたファイルの中身を読み、内容を理解する
- ファイル編集: 既存のファイルの一部分だけを書き換える
- ファイル作成: 新規ファイルを作る
- コマンド実行: ターミナルコマンドを実行してテストやビルドを行う
「編集」と「作成」が分かれているのがポイントです。Claude Codeは基本的に、既存のファイルがある場合はそれを部分的に書き換えることを優先し、むやみに新しいファイルを増やしません。
既存ファイルを修正してもらう
バグ修正や機能追加など、既存のコードに手を入れる場合は、対象を具体的に伝えると精度が上がります。
src/utils/date.js の formatDate 関数で、
2月末日を計算すると1日ずれるバグを直して
このように指示すると、Claude Codeは該当ファイルを読み込み、原因を特定したうえで、必要な箇所だけを書き換えます。変更が終わると、どのファイルのどの部分をどう直したかという差分が提示されるので、内容を確認してから反映するかどうかを判断します。
変更内容(差分)の読み方
ファイルを変更する際には、変更前と変更後の差分が表示されます。基本的な見方は次の通りです。
- 削除される行には、行頭に
-の印がつく - 追加される行には、行頭に
+の印がつく - 変更されない周辺の行は、そのまま参考として表示される
差分を確認する習慣をつけておくと、意図しない削除や、想定と違う変更に気づきやすくなります。特に慣れないうちは、内容をよく読んでから許可するようにしましょう。
新しいファイルを作ってもらう
新機能の追加など、新規ファイルが必要な場合もあります。
src/components に、入力フォームのバリデーションを行う
ValidationMessage コンポーネントを新しく作って
このとき、既存のコンポーネントの書き方(命名規則、フォルダ構成、使用しているライブラリなど)に合わせてほしい場合は、あわせて伝えるとよい結果につながります。「既存の components フォルダ内の他のコンポーネントと同じ書き方で」のように、参考にしてほしい対象を示すのも効果的です。
複数ファイルにまたがる変更を任せる
Claude Codeの強みが特に発揮されるのは、複数ファイルにまたがる変更です。例えば、ある関数の名前を変更する場合、その関数を呼び出しているすべての箇所を書き換える必要がありますが、これを手作業で行うと見落としが起きがちです。
calculateTotalPrice という関数名を calculateOrderTotal に変更して、
呼び出している箇所もすべて修正して
Claude Codeは、プロジェクト内を検索して関連する箇所を洗い出し、まとめて修正します。変更点が多い場合は、あらかじめ「まず変更が必要な箇所の一覧を教えて」と聞いてから、実際の修正を依頼する2段階の進め方も有効です。
テストやビルドで動作確認をしてもらう
コードを変更したら、実際に動くかどうかの確認も重要です。プロジェクトにテストコードがある場合は、実行まで任せられます。
変更した箇所のテストを実行して結果を教えて
Claude Codeはターミナルコマンドを実行してテストを走らせ、失敗があればその原因を調べて修正する、という一連の流れをそのまま任せることもできます。ビルドエラーが出た場合も同様に、エラーメッセージを読み取って修正案を出してくれます。
指示がうまく伝わらないときの対処
思った通りの変更にならなかった場合は、次のような伝え方を試してみましょう。
- 「なぜその実装にしたのか」を聞いて、意図のズレを確認する
- 期待する結果と実際の結果の違いを具体的に伝える
- 参考にしてほしい既存コードやファイルを指定する
- 変更を元に戻してから、条件を整理して指示し直す
Claude Codeは会話の文脈を踏まえて修正を重ねられるので、一度で完璧な指示を出そうとせず、対話しながら精度を上げていく使い方が現実的です。
まとめ
第3回では、Claude Codeがどのようにファイルを検索・読み込み・編集・作成しているかという考え方と、既存コードの修正、新規ファイルの作成、複数ファイルにまたがる変更、テストによる動作確認の進め方を確認しました。
次回は、Claude CodeによるGit操作と、コミット作成やプルリクエスト作成の自動化について見ていきます。


