自社株買いとは?
自社株買いとは、企業が自分たちが発行している株式を購入することを指します。これは、企業が自己評価を高めるために行うことが一般的で、株価を上昇させることを目的としていることが多いです。
また、企業が将来的に株主に配当を支払うための資金を確保するためにも自社株を購入することがあります。
2006年に日本で施行された会社法では、自己株式を「株式会社が有する自己の株式」と定義されています。
市場に出ている株を自分たちで保有することで全体で支払う配当の額を減らすこともできます。また、発行株式数が減ることで、1株あたりの価値が上がり、株主の保有している株の価値が上がるというメリットがあります。
自社株買いの具体例
例えば、下記のような企業があったとします。
株価=2,000円
当期純利益=2億円
発行済株式総数=200万株
1株あたり当期純利益=100円(2億円 ÷ 200万株)
PER=20倍(2,000円 ÷ 100円)
自社株買いで発行済株式総数が100万株に減少した。
株価=2,000円
当期純利益=2億円
発行済株式総数=100万株
1株あたり当期純利益=200円(2億円 ÷ 100万株)
PER=10倍(2,000円÷ 200円)
1株あたりの当期純利益は増加、PERは減少しています。
まとめ
自社株買いを行うことで、自己評価を高めるために行うことができ、株価を上昇させることができます。ただし、自社株買いによってEPS(一株当たり当期純利益)が高くなることになるので、PER(株価収)が低くなることになります。PBR(株価純資産倍率)も下がります。反対にROE(自己資本利益率)は向上します。
自社株買いにはメリットデメリットがそれぞれあるので、抑えておく必要があります。