UDPとは?
UDP(User Datagram Protocol)は、インターネットで使われる通信プロトコルの一つで、TCP/IPプロトコル群に属します。
TCPとは異なり、接続の確立や確認応答を行わない「非接続型」の通信方式であることが最大の特徴です。
UDPの主な特徴:軽量で高速
UDPはヘッダ情報が最小限(8バイト)であるため処理が軽く、データの送受信が高速で行えます。
リアルタイム性が高い
確認応答や再送処理がないため、遅延が少なくリアルタイム性が求められるアプリケーションに適しています。
信頼性は低い
パケットの欠落や順序の入れ替わり、重複の可能性があるため、信頼性を求める通信には不向きです。
TCPとの違い
| 項目 | TCP | UDP |
|---|---|---|
| 接続方式 | コネクション型(接続を確立) | 非コネクション型(接続不要) |
| 信頼性 | 高い(再送・順序制御あり) | 低い(再送・順序制御なし) |
| 転送速度 | やや遅い | 高速 |
| 用途 | Web通信、メールなど | 動画配信、音声通話、オンラインゲームなど |
UDPが使われる主な用途
- 動画配信(ストリーミング)
多少のパケットロスよりもスムーズな再生が優先されるため、UDPが適しています。 - 音声通話・ビデオ会議(VoIP)
遅延を最小限に抑える必要があるためUDPが多く使われます。 - オンラインゲーム
プレイヤーの動作をリアルタイムで反映するため、UDPが選ばれます。 - DNS(ドメインネームシステム)
名前解決処理に高速性が求められるため、UDPが利用されます。
UDPを使うときの注意点
UDPは信頼性が低いため、アプリケーション側でエラーチェックや再送処理を実装する必要があります。また、偽装がしやすいという特性から、セキュリティ対策(ファイアウォールやアクセス制御)も重要です。
まとめ
UDPは軽量でリアルタイム性に優れた通信方式です。
動画や音声、ゲームなど、スピードが重視される用途には最適です。一方で、信頼性を重視する場面ではTCPの使用が推奨されます。目的に応じて、UDPとTCPを使い分けましょう。



