Webマーケティングを学んでいると必ず出てくる言葉、「チャネル」「セッション」「コンバージョン」。さらにGA4では「ラストコンバージョン」「アシストコンバージョン」など、少し専門的な用語も登場します。
この記事では、GA4を使いこなすための前提となる3つの基本単位と、コンバージョン前後のチャネルの役割について、図解を交えてわかりやすくまとめます。
前提となる3つの単位
まずはGA4を理解するうえで欠かせない3つの基本概念です。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| チャネル(Channel) | サイトに来る前の入口・経路(流入経路) | Google検索、SNS広告、メルマガ、直接アクセスなど |
| セッション(Session) | サイトに来てから離脱するまでの1まとまりの行動 | 1回の訪問中にページを3枚見て離脱 → 1セッション |
| コンバージョン(Conversion) | サイトの目的達成行動(GA4ではキーイベント) | 商品購入、問い合わせ、資料DL、予約完了など |
この3つを理解しておくことで、「どの経路から来た人が、どんな行動をして、どのくらい成果につながったか」を正確に分析できるようになります。
コンバージョンの「前後関係」で見る2種類
コンバージョンに至るまでには、ユーザーがさまざまなチャネルを通ってサイトにたどり着きます。
GA4ではこの「貢献の仕方」に応じて、チャネルを2種類に分類します。
| 区分 | 定義 | 意味 |
|---|---|---|
| ラストコンバージョン(Last Conversion) | コンバージョン(成果)を直接生んだチャネル | 「最後に押したボタン」的な役割 |
| アシストコンバージョン(Assist Conversion) | コンバージョンに至る前に貢献したチャネル | 「途中で背中を押した」接点 |
図解で見るアシストとラストの関係
自然検索 → SNS広告 → メルマガ → 直接訪問 → 購入(コンバージョン)
↑ ↑ ↑ ↑
早期 中間 中間 後期(ラスト)
|---------- アシスト ----------|
この例では次のように分類されます。
- アシストコンバージョン:
「自然検索」「SNS広告」「メルマガ」 - ラストコンバージョン:
「直接訪問(Direct)」
つまり、最後に成果を出したのは「直接訪問」ですが、そこに至るまでに「検索やSNSが重要な役割を果たしていた」ことがわかります。
GA4で見る「アトリビューションパス」
GA4では、この一連の流れをアトリビューションパス(Attribution Path)という画面で確認できます。
| 項目 | 補足説明 |
|---|---|
| アトリビューションパス | 早期・中間・後期タッチポイントを可視化する画面 |
| アシストコンバージョン | パス上の「Early」「Mid」に含まれるチャネル |
| ラストコンバージョン | パス上の「Late(最後の25%)」に含まれるチャネル |
| データの変動要因 | モデル(ラストクリック、データドリブンなど)によって配分が変化する |
アシストを見逃すと「本当の貢献者」が見えない
多くの初心者がやりがちなミスは、「ラストコンバージョンだけを見て判断する」ことです。
しかし実際には、アシストチャネル(例:SNS広告やメルマガ)がなければ、ユーザーはサイトを知ることすらできません。
GA4のアトリビューション分析では、「どのチャネルが本当の意味で貢献しているのか」を可視化し、より正確な投資判断を行うことが可能です。
まとめ
- 「チャネル」「セッション」「コンバージョン」は分析の基本単位
- 成果を直接生んだのが「ラスト」、道中で支えたのが「アシスト」
- GA4のアトリビューションパスで前後関係を可視化できる
- データドリブンモデルを使うと、より現実に近い貢献配分が見える


