MACアドレスとは、ネットワーク機器に割り当てられた固有の識別番号です。本記事では、MACアドレスの役割や確認方法、IPアドレスとの違いまで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
MACアドレスとは?
MACアドレス(Media Access Control Address)は、パソコンやスマートフォン、ルーターなどのネットワーク機器に固有に割り当てられた識別番号です。機器がネットワーク通信を行う際に、このMACアドレスが使われて機器同士を識別します。
MACアドレスの構造と表記形式
MACアドレスは通常、**12桁の16進数(0~9、A~F)**で構成されています。例としては以下のような形式です:
00:1A:2B:3C:4D:5E
前半6桁はメーカー(ベンダー)を示し、後半6桁は機器ごとに一意な番号が割り当てられます。
MACアドレスの役割と重要性
MACアドレスは主に、LAN(ローカルエリアネットワーク)内での通信に使われます。例えば以下のような場面で活用されます。
- ルーターが通信相手の端末を特定
- ネットワーク制限(MACアドレスフィルタリング)によるアクセス制御
- 端末の追跡(セキュリティ分野)
IPアドレスとの違い
| 比較項目 | MACアドレス | IPアドレス |
|---|---|---|
| 割り当て方 | 機器にあらかじめ固定で設定されている | ネットワーク接続時に動的に割り当てられる場合あり |
| 使用範囲 | LAN内での通信 | インターネット上での通信 |
| 変更の可否 | 基本的には変更不可(例外あり) | DHCPにより動的に変わることが多い |
MACアドレスの確認方法(Windows/Mac)Windowsの場合:
- 「スタート」メニューから「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開く
ipconfig /allと入力し、Enter- 「Physical Address(物理アドレス)」がMACアドレスです
Macの場合:
- 「システム設定」→「ネットワーク」→ 接続中のネットワークを選択
- 「詳細」→「ハードウェア」タブでMACアドレスを確認
MACアドレスの偽装とそのリスク
MACアドレスは一部のOSやツールで書き換え(偽装)可能です。これを使ってアクセス制限を突破することも可能なため、MACアドレスだけに依存したセキュリティ対策は不十分です。
まとめ
MACアドレスは、ネットワーク機器が正しく通信するための「機器の名札」のようなものです。IPアドレスとは用途や性質が異なり、LAN内で重要な役割を担います。ネットワークを学ぶ上での基本知識として、ぜひ理解しておきましょう。



