Pythonはデータの分析や処理に優れた言語として知られていますが、その中でも「グラフや可視化」は非常に重要な役割を担っています。この記事では、Pythonで使える代表的な可視化ライブラリを3つご紹介します。どれも人気があり、目的に応じて使い分けることで、データの見える化がぐっと快適になります。
matplotlibで基本のグラフ作成
matplotlibは、Pythonで最も基本的なグラフ作成ライブラリです。棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなどの定番グラフを簡単に作成できます。
このライブラリは細かい調整も可能で、フォントや色、ラベルの位置なども自由にカスタマイズできます。初めてグラフを作成する方は、まずこのライブラリから始めるのがおすすめです。
import matplotlib.pyplot as plt
x = [1, 2, 3, 4]
y = [10, 20, 25, 30]
plt.plot(x, y)
plt.title("シンプルな折れ線グラフ")
plt.xlabel("X軸")
plt.ylabel("Y軸")
plt.show()
seabornで洗練されたビジュアルを
seabornはmatplotlibをベースに、より美しく統一感のあるグラフを作成できるライブラリです。スタイルが整っており、少ないコードで美しいグラフを描画できます。
特に統計的なデータを扱うときに力を発揮し、回帰線付きの散布図や箱ひげ図なども簡単に描けます。
import seaborn as sns
import matplotlib.pyplot as plt
tips = sns.load_dataset("tips")
sns.boxplot(x="day", y="total_bill", data=tips)
plt.title("曜日ごとの請求金額の分布")
plt.show()
plotlyでインタラクティブなグラフを
plotlyはWeb表示に対応した、インタラクティブなグラフを作成できるライブラリです。マウス操作でグラフをズームしたり、ホバー時にツールチップを表示したりできます。
HTMLファイルとして保存すれば、Webページ上でそのまま表示可能。ダッシュボード作成にも使えるので、ビジネスやプレゼン資料におすすめです。
import plotly.express as px
df = px.data.iris()
fig = px.scatter(df, x="sepal_width", y="sepal_length", color="species")
fig.show()
まとめ
ライブラリ名 | 特徴 | おすすめ用途 |
---|---|---|
matplotlib | シンプルかつ柔軟 | 基本的なグラフ作成 |
seaborn | 美しいスタイルで簡単 | 統計データの可視化 |
plotly | インタラクティブな操作が可能 | Webやプレゼン資料向け |
グラフ作成に慣れてきたら、これらのライブラリを組み合わせて使うことで、より柔軟で魅力的なビジュアライゼーションが実現できます。