このエラー画面について、解決方法をお伝えします。画像に表示されているエラーは、Service Workerの実装に関連する問題です。
以下に原因と解決策をまとめました。
エラーの内容
「FetchEvent.respondWith received an error: ReferenceError: Can’t find variable: cache」というエラーは、Service Workerがリクエストを処理する際に、キャッシュ操作で問題が発生したことを示しています。

この場合、cache
という変数が未定義であるか、正しく初期化されていない可能性があります。
主な原因1. キャッシュAPIの誤った使用
キャッシュAPI (caches.open()
や caches.match()
) を使用する際に、変数やロジックが正しく設定されていない場合に発生します。
2. iOS特有の問題
iOS(特にSafari)では、Service WorkerやキャッシュAPI周りで互換性の問題やバグが発生することがあります。
iOS 17以降では、この問題が頻発しているとの報告があります。
3. Service Workerのコードエラー
コード内でcache
変数が宣言されていない、またはスコープ外で参照されている可能性があります。
4. HTTPS未使用
Service WorkerはHTTPS環境でのみ動作します。
もしサイトがHTTPで提供されている場合、このエラーが発生することがあります。
解決方法1. キャッシュAPIのコード修正
Service Workerのコードを見直し、キャッシュ操作を適切に実装しましょう。
以下は修正版の例です。
self.addEventListener("fetch", (event) => {
event.respondWith(
(async () => {
try {
const cache = await caches.open("v1"); // キャッシュを開く
const cachedResponse = await cache.match(event.request); // リクエストに一致するキャッシュを探す
if (cachedResponse) {
return cachedResponse; // キャッシュがあれば返す
}
const response = await fetch(event.request); // ネットワークから取得
cache.put(event.request, response.clone()); // キャッシュに保存
return response; // レスポンスを返す
} catch (error) {
console.error("Fetch handler error:", error);
return new Response("エラーが発生しました", { status: 500 });
}
})()
);
});
2. iOS特有の問題への対応
iOS特有の問題を回避するため、以下のようにiOS 17を検出してService Worker登録をスキップする方法があります:
javascriptif (!navigator.userAgent.includes('iPhone OS 17')) {
navigator.serviceWorker.register('/service-worker.js');
}
これにより、問題が発生しやすい環境ではService Workerを無効化できます。
3. HTTPS環境の確認
Service WorkerはHTTPS環境でのみ動作します。
サイトがHTTPの場合は、SSL証明書を導入してHTTPS化してください。
4. ブラウザキャッシュのクリア
Safariの場合、「設定」→「Safari」→「履歴とWebサイトデータを削除」を実行してブラウザキャッシュをクリアすると改善する場合があります。
5. デバイスやブラウザの再起動
デバイスやブラウザを再起動して問題が解消されるか確認してください。
まとめ
このエラーは主にService WorkerやキャッシュAPI周りの実装ミス、またはブラウザ・OS側の問題によるものです。上記の方法を試しながら原因を特定し、適切な修正を行うことで解決できます。
特にiOS環境下では互換性問題も考慮する必要がありますので、慎重に対応してください。