サブドメインを表示したいDNSレコードの設定
サブドメインを設定するには、各サブドメインに対してAレコード(IPv4アドレスを指定)またはAAAAレコード(IPv6アドレスを指定)を追加する必要があります。
また、サブドメインにメールサービスや特定のサービスを割り当てる場合は、MXレコードやCNAMEレコードなど、他のタイプのレコードを設定する必要がある場合があります。
サブドメインを設定し表示するためには、以下の手順を踏む必要があります。
これは一般的なガイドラインであり、使用しているDNSプロバイダーやホスティングサービスによって手順が異なる場合があります。
AレコードまたはAAAAレコードの追加
- ホスト名: サブドメインを指定します。たとえば、
subdomain.eguweb.jp
を設定したい場合は、subdomain
をホスト名として入力します。 - TYPE: Aレコード(IPv4アドレスの場合)またはAAAAレコード(IPv6アドレスの場合)を選択します。
- TTL: レコードの生存時間を設定します。これは、DNS情報がキャッシュされる時間を指します。一般的な値は
86400
(1日)ですが、より頻繁に変更を行う場合は3600
(1時間)などに設定することもあります。 - VALUE: サブドメインが指し示すべきIPアドレスを入力します。
Aレコードの追加(IPv4アドレスの場合)例:blog.exampledomain.com
というサブドメインを、IPアドレス192.0.2.1
にマッピングしたい。
- ホスト名:
blog
– これはサブドメインの名前です。 - TYPE: A – これはIPv4アドレスにマッピングすることを意味します。
- TTL: 86400 – これはレコードがDNSキャッシュに残る時間(秒)です。変更が頻繁でない場合は、一般的には86400(1日)が使われます。
- VALUE: 192.0.2.1 – これはサブドメインが指し示すべきIPv4アドレスです。
AAAAレコードの追加(IPv6アドレスの場合)例:api.exampledomain.comというサブドメインを、IPv6アドレス2001:db8::1234にマッピングしたい。
- ホスト名:
api
– これはサブドメインの名前です。 - TYPE: AAAA – これはIPv6アドレスにマッピングすることを意味します。
- TTL: 86400 – これはレコードがDNSキャッシュに残る時間(秒)です。
- VALUE: 2001:db8::1234 – これはサブドメインが指し示すべきIPv6アドレスです。
CNAMEレコードの追加(オプション)
- サブドメインを他のホスト名にエイリアスする場合(例えば、サブドメインを他のドメインにマッピングする場合)に使用します。
- ホスト名: サブドメインを指定します。
- TYPE: CNAMEを選択します。
- TTL: 適切なTTLを設定します。
- VALUE: サブドメインが指し示すべき他のホスト名を入力します。
CNAMEレコードの追加(例):www.exampledomain.com
をhosting.exampleprovider.com
にマッピングしたい。
- ホスト名:
www
– これはマッピングしたいサブドメインの名前です。 - TYPE: CNAME – これは別のドメイン名にエイリアスを設定することを意味します。
- TTL: 86400 – これはレコードがDNSキャッシュに残る時間(秒)です。一般的な設定は86400(1日)ですが、より頻繁に変更が必要な場合は短く設定することもできます。
- VALUE: hosting.exampleprovider.com – これは
www.exampledomain.com
が指し示すべき実際のホスト名です。
MXレコードの追加(メールを使用する場合)
- サブドメインにメールサービスを設定したい場合、MXレコードを追加する必要があります。
- ホスト名: サブドメインを指定します。
- TYPE: MXを選択します。
- TTL: 適切なTTLを設定します。
- VALUE: メールサーバーのアドレスを入力します。
- 優先: メールサーバーの優先度を設定します(数字が小さいほど高優先)。
MXレコードの追加(例):exampledomain.comのメールを、メールサーバーmailserver.examplemail.comに配送したい。
- ホスト名: 通常はドメインのルートを指しますので、
exampledomain.com
または空欄になります。 - TYPE: MX – これはメール交換サーバーを指定することを意味します。
- TTL: 86400 – これはレコードがDNSキャッシュに残る時間(秒)です。一般的な設定は86400(1日)ですが、より頻繁に変更が必要な場合は短く設定することもできます。
- VALUE: mailserver.examplemail.com – これはメールが配送されるべきメールサーバーのアドレスです。
- 優先: 10 – MXレコードには優先度が設定されます。数字が小さいほど高優先度で、複数のMXレコードがある場合、最も低い数字(最高優先度)のサーバーに最初にメールが配送されます。もし最初のサーバーがダウンしていた場合は、次に低い数字のサーバーに配送が試みられます。
[rml_read_more]
TXTレコードの追加(オプション)
- SPF、DKIMなどのメール認証や、他の認証情報を設定するために使用します。
TXTレコードの追加(オプション)例:exampledomain.comにSPFレコードを設定して、メールの送信元を検証したい。
- ホスト名: 通常はドメインのルートを指しますので、
exampledomain.com
または空欄になります。 - TYPE: TXT – これはテキストデータをドメインに関連付けることを意味します。
- TTL: 86400 – これはレコードがDNSキャッシュに残る時間(秒)です。一般的な設定は86400(1日)ですが、より頻繁に変更が必要な場合は短く設定することもできます。
- VALUE:
"v=spf1 include:examplemail.com ~all"
– これは実際のTXTレコードの内容です。この例では、SPFレコードを設定しており、examplemail.com
からのメールを許可し、他のすべての送信元はソフトフェイル(~all)として扱います。
設定時の注意点
- 正しい構文を使用してください。TXTレコードのVALUEは特定の形式を要求する場合があります(特にSPFやDKIMの場合)。正しい構文を確認し、適切に設定してください。
- 複数のTXTレコードが必要な場合があります。例えば、SPFとDKIMを両方設定したい場合、それぞれに対して別々のTXTレコードを設定します。
DNS設定の注意事項
- DNS設定の変更は、反映されるまでに時間がかかる場合があります(プロパゲーションと呼ばれます)。
- 誤った設定はサイトやメールの機能に影響を及ぼす可能性があるため、慎重に行ってください。
- ドメインやホスティングのプロバイダーによっては、特定の設定方法やツールを提供している場合がありますので、詳細はサポートに確認してください。
まとめ
これらのステップに従ってサブドメインを設定することで、意図した機能やサービスをサブドメインに割り当てることができるようになります。
DNS設定は時に複雑になることがありますので、正確な設定を行うためには、ドメインのホスティングサービスのサポートや専門家のアドバイスを求めることをお勧めします。サブドメインを含め、ドメイン全体の機能とセキュリティを確保するためには、正しく設定することが非常に重要です。