財務分析をする際に抑えておきたい分析指標について。今回は「成長性分析」を見ていきます。
成長性/売上高成長率 (うりあげだかせいちょうりつ)・総資産成長率(そうしさんせいちょうりつ)
売上高成長率と総資産成長率は、企業の成長性を評価する上で重要な指標です。
「売上高成長率 (うりあげだかせいちょうりつ)」と「総資産成長率(そうしさんせいちょうりつ)」で事業規模の成長性を分析することができます。
これら2つの指標を組み合わせて分析することで、企業の成長性をより適切に判断できます。
売上高成長率 (うりあげだかせいちょうりつ)とは?
売上高成長率は、企業の売上げがどの程度拡大しているかを示す指標です。健全な企業は売上を着実に伸ばしていくことが望ましいため、この数値が継続的に高い水準にあることが望ましいと考えられています。
売上高成長率は下記の式で求めることができます。
売上高成長率(%) =(当期売上高-前期売上高)÷ 前期売上高 × 100
売上高が前期に比べてどれだけ上がったか?という成長性を見ることができます。
計算例:前期売上高 400万円、当期売上高 1,000万円 の場合
売上高成長率 =(1,000 – 400 )÷ 400 × 100 = 150 %
総資産成長率(そうしさんせいちょうりつ)とは?
総資産成長率は、企業の総資産がどの程度増加しているかを示します。総資産が増えれば企業の事業規模が拡大していると捉えられます。ただし、総資産が過度に膨らむと、資産の効率が低下するリスクもあります。
総資産成長率は下記の式で求めることができます。
総資産成長率(%) =(当年度資産合計-前年度資産合計)÷ 前年度資産合計 × 100
計算例:前年度資産合計 2,000万円、当年度資産合計 8,000万円 の場合
総資産成長率 =(8,000 – 4,000 )÷ 4,000 × 100 = 100 %
総資産が前年度に比べてどれだけ増えたか?という成長性を見ることができます。
まとめ
売上高と総資産だけを見ているので一概には言えないかと思いますが、基本的には「成長率は高いほうが望ましい」ということになります。
続きはまた、次回。