OEMとは
OEM（Original Equipment Manufacturer）とは、他社ブランドの製品を製造すること、またはその業務を行う企業のことです。日本語では「相手先ブランド名製造」や「納入先商標による受託製造」などと訳されます。
OEMは、様々な業界で広く行われています。例えば、家電、自動車、化粧品、食品、アパレルなどが挙げられます。有名な例としては、コンビニのプライベートブランド商品などがOEMによって製造されています。
OEMの仕組み
- 企画・設計: 製品を企画・設計する企業（ブランドオーナー）と、製造を請け負う企業（OEMメーカー）が存在します。どちらが企画・設計を行うかは、契約によって異なります。
- ブランドオーナー主導型: ブランドオーナーが製品の仕様を決め、OEMメーカーに製造を依頼します。
- OEMメーカー主導型: OEMメーカーが製品を提案し、ブランドオーナーが採用を決定します。
- 製造: OEMメーカーは、ブランドオーナーの仕様に従って製品を製造します。
- 販売: 完成した製品は、ブランドオーナーのブランド名で販売されます。
OEMのメリット
- ブランドオーナーにとって:
- 開発コストの削減: 自社で工場を持たずに製品を製造できるため、設備投資や開発コストを削減できます。
- 専門知識の活用: OEMメーカーの専門知識や技術を活用することで、高品質な製品を製造できます。
- リスク分散: 生産を外部に委託することで、在庫リスクや生産リスクを軽減できます。
- OEMメーカーにとって:
- 安定した受注: ブランドオーナーとの契約により、安定した受注が見込めます。
- 生産能力の向上: 大量生産を行うことで、生産効率を向上させ、コスト削減につなげられます。
- 技術力の向上: 様々な製品を製造することで、技術力を向上させることができます。
OEMのデメリット
- ブランドオーナーにとって:
- ブランドイメージの管理: OEMメーカーの品質管理が不十分な場合、ブランドイメージに悪影響を与える可能性があります。
- 情報漏洩のリスク: 製品情報や技術情報がOEMメーカーに漏洩するリスクがあります。
- OEMメーカーにとって:
- 価格競争: 他のOEMメーカーとの価格競争にさらされる可能性があります。
- 依存性の高さ: 特定のブランドオーナーへの依存度が高くなると、経営リスクが高まります。
まとめ
OEMの長所は、製品ベンダーが自社で全ての部品を内製する必要がなく、専門のOEMメーカーから優れた部品を調達できる点にあります。これにより、コスト削減と製品の高付加価値化を同時に実現できます。
